スタジオの理念 — なぜこの仕事をしているか

10 年以上、セキュリティエンジニアやコンサルタントとして大手金融・保険・製造・重工・自動車・小売・運輸などの プロジェクトに関わるなかで感じてきたのは、 「AI の性能そのものよりも、その周りのルールと構造が現場をしんどくしている」ということでした。

  • 情報がメモ・チャット・文書・ツールに散らばっていて、つながっていない
  • ルールや規程はあるが、日々のチャット・会議・ノートと結びついておらず、形骸化していく
  • AI を使うかどうかが、個々人の裁量や気分に依存してしまう
  • 文書は増えるのに、誰の判断も軽くならない

Fragment Practice は、こうしたギャップを「構造(Structure)と言葉(Language)」から埋めるためのスタジオです。いきなり大きなシステムを入れ替えるのではなく、数週間〜数ヶ月の小さな試行と振り返りを重ねながら、静かに働き方のリズムを整えていきます。

スタジオの概要と提供領域

Fragment Practice は、「人がより人らしく創造的に、AI がより AI らしく生産的に」働けるように、言葉・ノート・システムの 3 つをつなぎ直すスタジオです。最初から大規模な変革を目指すのではなく、 数週間〜数ヶ月の小さなサイクルで試しながら、無理なく続く構造を整えます。

Consulting / 伴走

AI 活用・業務フロー・ノート設計を一緒に整理する、個人・小さなチーム向けの伴走です。

  • 仕事のしかた・AI 利用状況・ツール環境の棚卸し
  • AI 設定・ノート構造・レビューのリズム設計
  • 短いスプリントで試しながら、続けやすい形へ微調整

Systems & Prototyping

Fragment / Bot など、小さなツールやフローの実装・プロトタイピングです。

  • Scene / Flow / YAML をもとにしたプロトタイプ設計
  • 社内向けビュー(ダッシュボード案・ノートテンプレなど)の試作
  • 日々の業務に溶け込むかたちでの検証とチューニング

Research & Writing

Fragment System / Prism Protocol / QFS など、人と AI の関係性を扱う研究と執筆です。

  • 人と AI の関係性や「設定としての倫理」のモデル化
  • 実務で得た知見を ZINE・論考・スライドとして公開
  • 研究と現場を往復しながら方法論とテンプレートを更新

具体的なサービス内容や料金の目安は Services に整理しています。

代表プロフィール

Founder / Principal

新庄 泰大(Yasuhiro Shinsho)

大学・大学院で情報工学を専攻後、2014 年に SIer(BIPROGY)へ入社。システム開発・脆弱性診断・CSIRT ・教育設計・マニュアル整備など、「作る/守る/伝える」の全てにまたがる経験を積んできました。

その後、KPMG コンサルティング、NRI セキュアテクノロジーズにて、 大手金融・保険・製造・重工業・自動車・小売・運輸などの企業グループ向けに サイバーセキュリティ戦略、IT-BCP、委託先管理、AI 利用評価、インシデント対応、社員教育、開発標準整備等のプロジェクトに従事。規制・ガイドラインの読解から、現場の運用・教育への落とし込みまで、末端まで伴走することを得意としてきました。

2025 年より Fragment Practice 合同会社を設立し、「人 × AI × メモ・会議・ログ」領域のプロトコル設計を専門に活動しています。個人・小さなチーム・研究機関を対象に、AI 設定・ノート構造・会議体・社内ドキュメントシステムの設計や、Fragment System / Prism Protocol を用いた応答設計・ZINE 制作・研究執筆を行っています。

拠点は高松・瀬戸内。国内外のクライアント・研究者と、オンラインを中心に協働しています。

主な専門領域

  • 大手企業向けセキュリティコンサルティング(金融・保険・製造・重工・自動車・小売・運輸 等)
  • AI / LLM 活用における「リスク評価 × 利用方針 × ドキュメント設計」
  • 1on1・会議・メモ・ログを起点とした業務フロー・ノート構造の設計
  • セキュア開発ライフサイクル(SDLC)、DevSecOps、脆弱性診断の実務経験
  • 技術的に複雑な内容を、研修・マニュアル・テンプレートに翻訳して伝えること

これまで培ってきた 4 つの専門軸

Fragment Practice の仕事は、代表のこれまでの職務経験から生まれた 4 つの専門軸 に支えられています。

A. セキュリティ・ガバナンス

金融・保険・製造・重工・自動車・小売・運輸などの大手企業に対する、要件定義〜リスク評価〜ルール整備〜運用定着までの支援経験。

  • IT-BCP、CSIRT、インシデント対応・訓練設計
  • 委託先管理・グループ会社横断リスク評価
  • ゼロトラスト関連製品・EDR 等の導入アドバイザリ

B. AI 利用 × 実務翻訳

Azure OpenAI 等を含む社内向け AI システムの評価や、AI 利用ガイドライン・チェックリスト・Q&A 整備、実務で使えるプロンプト・テンプレート設計。

  • AI 利用方針・利用規程・手順書の策定支援
  • 「AI に任せる/任せない」の判断ライン設計
  • 社員教育・オンボーディング資料への落とし込み

C. ノート・会議・ログ構造

1on1・定例会議・プロジェクトレビューなどの「場」と、メモ・タスク・AI ログをつなぐ構造設計。

  • 会議・1on1 のアジェンダ/メモテンプレ設計
  • メモ → AI 要約 → タスク化までの標準フロー設計
  • 個人〜小さなチームで続けられるノート構造づくり

D. 思考・研究(Quiet Systems / Prism / QFS)

Fragment System / Prism Protocol / Quantum Fragment Syntax(QFS)など、人と AI の関係とリズムを扱うフレームワークの研究・試行。

  • テキストファーストな「静かなシステム(Quiet Systems)」の設計
  • Prism による役割・境界・倫理・トーンの「設定ファイル化」
  • 実験ログと設定ファイルを並走させる QFS ベースの記法

Career Story(2012–2025)

Fragment Practice の背景には、ネットワーク・セキュリティ・コンサルティング・AI 活用をまたぐ 10 年以上の実務経験があります。 ここでは、現在の Fragment System / Prism Protocol につながる主な転換点を、「キャリアの流れ」としてまとめています。

  • 2012–2014 — 情報工学・ネットワーク・アクセス制御
    大学・大学院にて Ad-hoc Drone Networks(自律分散ネットワーク)や Human–Context Authorization(文脈にもとづくアクセス制御)を研究。物理空間における協調・分散設計や、 「誰が・どの文脈で・どこまでアクセスできるか」という境界条件への関心が、後の Prism や Streams レイヤーの基盤となる。
  • 2014–2019 — SIer(BIPROGY)での “作る・守る・伝える”
    システムエンジニアとしてキャリアをスタート。Web アプリケーション/プラットフォームの脆弱性診断 50 件、CSIRT 活動、新人・SE 向けセキュリティ研修、A4 500 ページ超の操作マニュアル作成など、 技術と教育・ドキュメントの両面を担当。セキュリティ製品評価や SDLC 改善にも関わり、 「現場で本当に回る手順」を設計する視点を培う。
  • 2019–2023 — KPMG コンサルティングでの IT-BCP・インシデント対応・委託先管理
    重工業グループ向け IT-BCP 検討支援、インシデント対応訓練、委託先セキュリティアセスメント、工場セキュリティアセスメント準備支援などを担当。 「机上では正しいが現場では回らない」手順やドキュメントを、実際に動くレベルに再構成するプロジェクトが中心となる。
  • 2023–2025 — NRI セキュアでの金融・保険グループ向けセキュリティコンサルティング
    大手保険グループの次期端末基盤更改におけるセキュリティ要件検討、社内向け AI システム(Azure OpenAI 等)の第三者評価、 大手金融機関の脆弱性管理態勢強化・教育設計などを担当。セキュリティ・規制・AI 活用・業務設計が一つのテーブルで議論される現場を経験し、Fragment Practice の土台が固まっていく。
  • 2025 — Fragment Practice 合同会社の設立
    「人 × AI × メモ・会議・ログ」のあいだに静かなリズムをつくるスタジオとして、Fragment Practice を設立。Fragment System / Prism Protocol / QFS をベースに、個人・小さなチーム向けの AI 設定・ノート設計・プロトコル設計、 ならびに研究・ZINE 制作・プロトタイプ開発を進めている。

Research Backbone(2012–2025)

実務と並行して、ネットワーク・セキュリティ・人と AI の関係性に関する試行錯誤を続けてきました。 その中から生まれたのが、現在の Fragment System / Prism Protocol / QFS です。

  • 2012 — Ad-hoc Drone Networks(自律分散ネットワーク)
    複数のドローンが自律的にネットワークを形成する仕組みを研究。 物理空間における「協調」や「分散設計」への関心につながり、後の Streams / 分散プロトコルへの関心の出発点となる。
  • 2014 — Human–Context Authorization(文脈にもとづく認可)
    人間関係や位置情報を活用したアクセス制御のあり方を探求。 「誰が・どの文脈で・どこまでアクセスできるか」を扱う経験が、現在の Prism におけるロール設計や境界条件(Ethics Configuration)の基盤になる。
  • 2014–2025 — Quiet Systems & Editing の萌芽
    教育・組織開発・セキュリティコンサルティングの現場で、 「静かなシステム」「生活ログとしての Fragment」「テキストファーストなプロトコル」といった概念を試行。 Quantum Fragment Syntax(QFS)や Health & Rhythm レイヤーの原型が生まれる。
  • 2025 — Fragment System & Prism Protocol Integration
    日々のメモ・会話・業務ログを Fragment として扱い、Prism Protocol 上で役割・トーン・出し分けを制御する枠組みを提案。 Health & Rhythm、QFS、Streams レイヤーと組み合わせ、個人・チーム・組織レベルでの「リズム設計」を研究と実務の両面から進めている。

フレームワークや具体的な実験結果は、 Research & Writing にて、ZINE・ノート・プロトタイプ解説として順次公開していきます。

会社情報(公開情報)

商号
Fragment Practice 合同会社
English: Fragment Practice LLC
代表者
新庄 泰大 / Yasuhiro Shinsho
所在地
760-0018
香川県高松市天神前10番5号
高松セントラルスカイビルディング 3F south
設立
2025-08-12
法人番号
7470003002956

相談・共同研究について

Fragment Practice では、個人・小さなチーム・研究機関とのコラボレーションを歓迎しています。 AI 活用・ナレッジ設計・業務フローの見直し・応答設計の研究など、「人と AI のあいだを Fragment として整える」テーマであれば、まだ形になっていない段階からでもお気軽にご相談ください。